滑舌が悪くなると家族との団らんや趣味のカラオケさえ億劫に感じるものです。
しかし年だから仕方ないとあきらめる必要はありません。
本稿では高齢者に多い滑舌低下の原因を整理し口腔筋トレーニング呼吸改善生活習慣の見直しを5ステップで提案します。
目次
1 年齢とともに滑舌が鈍くなる5つのメカニズム
舌・唇・頬の筋力低下
舌先を細かく動かす力が落ちるとタ行サ行ラ行の子音が曖昧になります。
唇や頬が弱るとパ行マ行の破裂音や鼻音に勢いが出ず声の輪郭がぼやけます。
唾液分泌の減少
加齢や服薬副交感神経の働き低下で口腔が乾燥し舌が滑りづらくなります。
歯・入れ歯・噛み合わせの変化
抜歯後の隙間や合わない義歯は舌の可動域を制限し発音のクセを生みます。
聴覚フィードバックの低下
高域の聴力が衰えると自声の子音が聞こえにくくなり発音修正が後回しになります。
呼吸機能の衰え
肺活量が減ると声圧が下がり母音も子音もこもって聞こえます。
2 基礎ケア3原則――潤す・整える・感じる
潤す
耳下腺と顎下腺を優しくマッサージして唾液を呼び起こします。
常温の水をこまめに飲み利尿作用の強いカフェインは控えめにします。
よく噛む食習慣で口腔内の血流を促します。
整える
半年ごとの歯科検診で義歯の高さや噛み合わせを最適化します。
椅子に座り坐骨を立て背骨を上へ伸ばし胸郭を開く姿勢を習慣にします。
感じる
スマホで早口言葉を録音し子音の抜け具合を確認します。
家族や友人に聞き取りやすさを評価してもらい週ごとに変化を追います。
3 1日5分の口腔筋&呼吸コンディショニング
舌・唇・頬の大きな動き
舌先で左右の口角を交互にタッチし10往復行います。
唇を閉じてパパパパと破裂音を3セット各10回発します。
口内に空気をため右頬と左頬を交互に膨らませ10往復します。
背中呼吸と丹田発声
両手をわき腹に添えゆっくり息を吸い背中の広がりを感じます。
丹田に軽い張りを保ちアーと5秒発声して2秒休みます。
これを5セット繰り返します。
水発声で摩擦を軽減
口に少量の水を含みパタカラを各5回発音し水が漏れないか確認します。
4 続ける仕組みを作る挫折しない3つの工夫
生活動作に紐づける
歯磨き後に舌体操入浴中に背中呼吸寝る前に水発声を行います。
仲間と共有する
家族や友人と滑舌チャレンジ表を作りクリアした項目にシールを貼って楽しみます。
小さな変化を数値化
録音アプリの波形やピークデシベルを週1でチェックし声量アップを視覚化します。
5 声の響きを育て直す統合メソッド
息→共鳴→口腔筋の流れ
背中吸気と丹田発声で声の土台を強化します。
口腔と咽頭腔を縦に広げ響きを上唇から眉間へ集めます。
最後に口腔筋エクササイズを加え子音の輪郭を際立たせます。
自分専用プログラムの作成
録音を聞いて母音のこもりか子音の不鮮明かを切り分けます。
呼吸不足なら背中呼吸を増やし唾液不足なら潤すケアを優先します。
週次レビューで効果の薄い部分はメニューを入れ替えます。
まとめ
潤す整える鍛える続ける響かせるの5ステップを日課に取り入れれば聞き返されない会話を取り戻せます。
今日から5分鏡の前で舌を動かし背中まで息を吸い込むことが滑舌改善の第一歩です。
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