年齢を重ねるにつれて、「昔は出た高い音が出にくくなった」と感じていませんか?
シニア世代の多くの方が、カラオケで高音を出すことに苦労するようになります。
これは決して珍しいことではありません。
しかし、正しい発声法を身につければ、シニアの方でも高音を無理なく取り戻すことができます。
そのカギとなるのが、「丹田発声(たんでんはっせい)」です。
お腹の奥にある丹田を意識することで、声の支えがしっかりと整い、高音も楽に出せるようになります。
この記事では、「高音が出にくい」と悩むシニアの方に向けて、カラオケレッスンで取り入れられている丹田発声の効果について、わかりやすくご紹介します。
目次
高音が出にくくなる原因とは?
1. 声帯の柔軟性が低下
高い音が出にくくなる原因の一つに、「声帯の柔軟性が低下すること」があります。
声帯とは、のどの奥にある、小さな筋肉の膜のことです。
声を出すとき、この声帯がピタッと閉じたり、伸びたり、ふるえたりして音が生まれます。
特に高い音を出すときは、声帯を細く長く伸ばして、早くふるわせる必要があります。
しかし、年齢を重ねたり、使い方にクセがついたりすると、声帯の動きがかたくなってしまうことがあります。
たとえば、長いあいだ無理に大声を出していたり、反対にあまり声を使わない生活をしていたりすると、声帯のしなやかさが失われてしまうのです。
声帯がかたくなると、伸び縮みがうまくできず、高い音を出すための速いふるえができなくなります。
その結果、思ったように高音が出せなかったり、無理に出そうとしてのどが痛くなったりすることもあります。
つまり、高音が出にくくなる原因の一つは、声帯の「やわらかさ」と「のびる力」が弱くなってしまうことにあるのです。
2. 呼吸が浅くなる
高い音が出にくくなる原因の一つに、「呼吸が浅くなること」があります。
呼吸とは、鼻や口から空気を吸い、肺に送り、また吐き出すことを言います。
歌うときは、この呼吸によって体の中にしっかりと空気をため、それをコントロールしながら声を出しています。
しかし、浅い呼吸になってしまうと、体に取り込める空気の量が少なくなってしまいます。
空気が少ないと、声を出す力も弱くなり、高い音を支えることが難しくなります。
また、呼吸が浅いと、すぐに息が切れてしまい、音を長く伸ばしたり、高い声をしっかりと出し続けることができません。
そのため、高音を出そうとしたときに、声がかすれたり、力んでしまったりすることが多くなります。
つまり、呼吸が浅くなると、声を出すためのエネルギーが足りなくなり、高い音をスムーズに出すことが難しくなるのです。
3. 喉に力が入りやすい
高い音が出にくくなる原因の一つに、「喉に力が入りやすいこと」があります。
歌うとき、本来は喉をできるだけリラックスさせて、自然な振動で声を出すことが大切です。
しかし、高い音を出そうと頑張りすぎると、無意識のうちに喉に力が入り、筋肉がかたくなってしまうことがあります。
喉に力が入ると、声帯も自由に動きにくくなり、本来必要な細かい動きや伸び縮みができなくなります。
その結果、無理に押し出すような発声になり、高い音が出しづらくなってしまうのです。
また、喉に力が入った状態では、息の流れも悪くなり、声の響きが弱くなったり、のどが痛くなったりすることもあります。
力を入れれば入れるほど、高音がますます遠ざかってしまう悪循環に陥ることも少なくありません。
つまり、高音が出にくくなる原因の一つは、喉に余計な力が入り、声帯の自然な動きをじゃましてしまうことにあるのです。
丹田発声とは
「丹田発声」とは、お腹の下のあたりにある「丹田」という場所を意識して声を出す方法のことです。
丹田は、おへそから少し下の、体の中心にあるとても大切な場所だと言われています。
昔から、力を出すときや気持ちを落ち着かせるときに、この丹田を意識することが良いとされてきました。
丹田発声では、息を浅く吸ったり吐いたりするのではなく、体の奥深くからしっかりと息を使って声を出します。
お腹の中から空気を押し出すように声を出すことで、喉に無理な力をかけずに、安定した響きのある声を作ることができます。
また、丹田を使うと、呼吸が深くなり、長いフレーズでも息が続きやすくなります。
声がぶれにくくなり、聞いている人にしっかりと届く力強い声になるのも特徴です。
つまり、丹田発声とは、体の中心である丹田を意識して、深く安定した息とともに、自然な声を出すための発声法なのです。
丹田発声のメリット
高音が出しやすくなる
高い音を出すときには、強い息の力と、安定した声の支えが必要です。
丹田を意識して発声すると、体の中心からしっかりと息を押し出すことができるため、自然に声が安定します。
喉だけで無理に高い音を出そうとすると、どうしても力んでしまい、うまく響かなくなったり、苦しくなったりします。
しかし、丹田を使って息を支えることで、喉に余計な力が入らず、声帯も自由に動きやすくなります。
その結果、声が軽やかに上へ伸びるようになり、高音がスムーズに出せるようになるのです。
また、息の流れも強く安定するため、細い高音ではなく、しっかりと響きのある高音を出すことができます。
つまり、丹田発声を身につけると、体全体を使って声を支えることができるようになり、無理なく自然に高い音が出しやすくなるのです。
息が長く持続する
歌うときや話すとき、息の力はとても大切です。
息がすぐになくなってしまうと、音が途切れたり、声が弱くなったりしてしまいます。
丹田を意識して発声すると、体の中心からゆっくりと安定した息を出すことができるようになります。
これは、表面だけの浅い呼吸ではなく、お腹の奥から息を送り出しているからです。
浅い呼吸では、すぐに息が切れてしまいますが、丹田を使った深い呼吸では、一度にたくさんの空気をためることができます。
そして、その空気を無駄なく少しずつコントロールしながら使えるため、長いフレーズも最後までしっかりと歌うことができるのです。
つまり、丹田発声を身につけると、息が長く続くようになり、安定した声で最後まで歌ったり話したりできるようになるのです。
声に芯ができる
芯のある声とは、細く弱い声ではなく、しっかりとした強さと安定感を持った声のことを指します。
丹田を意識して声を出すと、体の中心から安定した息の力で声を支えることができます。
すると、声が空気に負けず、まっすぐ前に飛ぶようなはっきりした音になります。
喉だけで声を出していると、どうしても声がかすれたり、ふらついたりしてしまいます。
しかし、丹田を使った発声では、無理に喉に力を入れなくても、自然と太くて安定した声が出るようになります。
このように、息と体の支えがしっかりすることで、声に「芯」が生まれ、遠くまで届く力強い声に変わっていきます。
つまり、丹田発声を身につけると、弱々しい声ではなく、しっかりと存在感のある芯の通った声を出せるようになるのです。
シニアがカラオケで高音を出しやすくする丹田発声練習法
1. 丹田の位置を意識する
まずは、シニアでもわかりやすいように丹田の位置を確認しましょう。おへその少し下あたりに手を置き、ここから息を出すイメージを持つと良いです。
2. 腹式呼吸を取り入れる
丹田発声の基本は腹式呼吸です。お腹に手を置き、息を吸うときにお腹が膨らみ、吐くときにお腹が凹むことを感じながら呼吸します。腹式呼吸をマスターすることで、シニアでも丹田発声がやりやすくなります。
3. 発声練習で「アー」と響かせる
発声練習として「アー」と丹田から声を出す練習を行います。お腹からしっかりと息を送り込み、声を出すときに丹田が支えとなるように意識しましょう。シニアの方も低音から始めて徐々に高音に移行すると、無理なく練習できます。
4. カラオケで実践してみる
実際にカラオケで歌う際も、丹田を意識しながら歌ってみましょう。最初は意識するのが難しいかもしれませんが、シニアでも継続的な練習で自然に高音が出しやすくなります。
まとめ
年齢とともに高音が出にくくなるのは、誰にでも起こる自然な変化です。
それでも、正しいカラオケレッスンと丹田発声を身につけることで、無理なく高音を改善することは可能です。
丹田を意識した発声法は、喉への負担を減らし、息の流れを安定させ、自然に声を伸ばす力を引き出してくれます。
高音が出にくいと感じるときこそ、体全体を使った発声の大切さに気づくきっかけになります。
丹田発声を取り入れることで、シニアの方でも、より楽に、より豊かな声で歌を楽しめるようになります。
声の変化を受け入れながら、自分らしい歌声を育てていきましょう。
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そして、あなたの声が美しく、または力強く変化するかどうかを、ぜひお試しください。
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