ミュージカルの歌声はセリフと歌を途切れさせずに物語を運ぶ生きた声です。
ポップスともクラシックとも違うその響きは身体・呼吸・共鳴が一本のラインでつながってこそ成り立ちます。
本記事では初心者が最初に整えたい三つの基礎をセルフチェック形式で具体的に解説します。
目次
STEP 1 身体――立ち姿が声の通り道を開く
1-1 五ポイント姿勢チェック
足幅は肩幅に開く。
膝を軽くゆるめる。
重心は土踏まず中央に置く。
背骨を頭頂部から糸で吊られたように上へ伸ばす。
首と肩の力を抜き自然に下げる。
セルフチェックとして壁に背中をつけ後頭部・肩甲骨・仙骨が軽く触れるか確認する。
腰が過度に反らないポジションが理想である。
1-2 丹田で軸を感じる
へそから指三〜四本下の奥に意識を集める。
下腹部がほんのり張る程度で十分であり固め過ぎない。
この軸が声を前方へ押し出すエンジンになる。
STEP 2 呼吸――背中まで広がる深い吸気
2-1 背中が広がるゆっくり吸気
両手をわき腹に置きゆっくり息を吸う。
手が外側と背中方向へ同時に広がる感覚を観察する。
息を吐くときは丹田の支えを意識しつつ空気を下から押し上げる。
2-2 ストロー呼気エクササイズ
ストローを軽くくわえ六〜八秒かけて細く長く吐く。
吐き切ったらストローを外し背中へ向けて再びゆっくり息を吸う。
背中・丹田・口腔へ息のラインが繋がる感覚をつかむ。
STEP 3 共鳴――上唇〜眉間に響きを集める
3-1 共鳴腔のメインは口腔・咽頭腔
鼻腔のみを強調すると声がこもりやすいため口腔と咽頭腔を広げる意識が重要である。
3-2 ハミングから母音へ
口を軽く閉じンーでハミングする。
鼻先から眉間にかけて振動が集まる位置を探す。
そのままアーに移行し響きを前方へキープする。
セリフと歌をつなぐブリッジ練習
短い台詞を話す。
ピッチを軽く上げ台詞を伸ばす。
元のメロディーで歌う。
丹田の支えと共鳴ポイントを変えずに行いセリフから歌への切り替えを滑らかにする。
ミックスボイスの導入
ミックスボイスとは地声と裏声の特徴を調和させて一体化させた音声表現である。
丹田の支えを保ちつつ低音から高音へ滑らかな息の流れを維持することで声が裏返らず一本のリボンのように繋がる。
よくある質問Q&A
高音で喉が痛い
首や肩が上がっていないか鏡で確認し丹田を意識して息を前方へ送る。
声がこもる
口腔と咽頭腔を縦に広げ上唇〜眉間エリアへ響きを導くハミングを追加する。
息が続かない
背中が広がる吸気が浅い可能性があるためストロー呼気で呼気筋を鍛えてから歌唱へ移行する。
まとめ
ミュージカル発声のスタートラインは姿勢・呼吸・共鳴の三ステップを日常に落とし込むことである。
丹田で支えた深い呼吸を軸に響きを上唇〜眉間へ導けば無理に声を張り上げなくても劇場に届く芯のある声が育つ。
セルフチェックを活用し声を出すのが楽しいという感覚を土台に一歩ずつ舞台への準備を進めていこう。
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