「高い音になると声がかすれる」「頑張って出しても全然響かない」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
カラオケや歌の練習で、高音になると急に響かなくなってしまうと、自信をなくしてしまう方も多いでしょう。
実は、高音が響かない原因にはいくつかの共通点があります。
本記事では、高音が響かない5つの原因と、それぞれに合った改善方法をわかりやすく解説します。
「喉に力が入ってしまう」「息が続かない」「姿勢が悪い」など、あなたにも思い当たることがあるかもしれません。
歌がもっと楽しくなるために、自分の声と向き合いながら、少しずつ改善していきましょう。
初心者の方でも安心して取り組める内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
高音が響かない改善方法1:姿勢
高い音を気持ちよく響かせるためには、「姿勢(しせい)」がとても大切です。
正しい姿勢ができていないと、息がうまく使えず、声も弱くなってしまいます。
では、どんな姿勢がよいのでしょうか?
まずは立ち方です。
足は肩の幅くらいに広げて、左右にぐらぐらしないように立ちます。
ひざは少しゆるめて、力を入れすぎないようにしましょう。
そして、背中をまっすぐにして、胸を軽く開きます。
猫背にならないように注意してください。
頭は天井から糸で引っぱられているような気持ちで、まっすぐ上に向けます。
こうすることで、息がスムーズに通り、声もきれいに響きやすくなります。
また、お腹や胸をぎゅっと固めるのではなく、リラックスすることも大切です。
無理に力を入れると、声がこもったり、出にくくなったりします。
良い姿勢を保ちつつ、体全体の力をぬいて、自然に立ちましょう。
このような姿勢を身につけることで、高音でも声がつぶれず、遠くまで届く響きのある声になります。
歌う前に、鏡を見ながら姿勢をチェックしてみると良い練習になりますよ。
高音が響かない改善方法2. 声の出し方
喉締め声の改善
高い音を出すときに「喉」に力が入りすぎてしまうと、声がつまったようになり、響きが弱くなってしまいます。
これを「喉締め声」といいます。
この声は、聞いている人にも苦しそうに聞こえてしまうことがあります。
喉締め声を改善するためには、まず「喉の力をぬくこと」が大切です。
声は喉で出すのではなく、「息の流れ」と「体の支え」でつくるように意識しましょう。
そのためには、お腹の下の方、いわゆる「丹田」と呼ばれる場所に力を入れて、息をしっかり送り
出すことがポイントです。
また、高音を出すときに「叫ぶように」出そうとすると、どうしても喉に力が入りがちになります。
そうではなく、「やさしく話すように」声を出すつもりで、少しずつ音を高くしていく練習をしてみましょう。
このとき、口の中や鼻の奥に声が響いている感じを大切にしてください。
響きを意識すると、喉ではなく共鳴する部分で声を響かせることができます。
喉の力をぬいて、体全体で声を支えるようにすることで、自然でよく響く高音を出せるようになります。
毎日の練習で、少しずつ無理のない発声を身につけていきましょう。
腹式呼吸
高い音をきれいに響かせるためには、「腹式呼吸」がとても大切です。
腹式呼吸とは、胸ではなくお腹を使って息をする方法です。
私たちはふだん、浅い呼吸で胸を上下させながら息をしていますが、この呼吸では強く安定した声が出にくくなります。
腹式呼吸では、お腹の下の方に空気をためるように意識して息を吸います。
息を吸ったときに、お腹がふくらみ、吐くときにお腹がへこむのが特徴です。
この呼吸を使うと、息の量をコントロールしやすくなり、長く安定した声を出すことができるようになります。
高音を出すときにも、喉に力を入れずにお腹から支えることで、楽に響く声が出せるようになります。
練習のコツは、仰向けに寝てお腹に手を当てて、息を吸ったときに手がゆっくりと上がるのを感じることです。
これができたら、立った状態でも同じようにお腹を使って呼吸できるように練習してみましょう。
腹式呼吸を身につけることで、声の響きがよくなり、疲れにくくなります。
毎日の練習で少しずつ体に覚えさせていくことが大切です。
そうすることで、高い音も無理なく、気持ちよく歌えるようになりますよ。
高音が響かない改善方法3. 発声練習の見直し
スケール練習(音階練習)
高い音をきれいに響かせるためには、「スケール練習(音階練習)」がとても効果的です。
スケール練習とは、「ドレミファソラシド」のように音を順番に上げたり下げたりする発声練習のことです。
この練習をすることで、声の高さをコントロールする力がつきます。
いきなり高い音を出そうとすると、喉に力が入りやすくなってしまいますが、スケール練習を続けることで、自然に高い音までスムーズに出せるようになります。
まずは自分の出しやすい高さから始めて、少しずつ音を上げていきましょう。
大きな声ではなく、やさしい声で「ドレミファソ」と上がり、「ソファミレド」と下がるように練習します。
このとき、息の流れや口の開け方、体の力の入り具合も意識することが大切です。
また、声が出にくくなる前で止めることもポイントです。
無理をせず、毎日少しずつ続けることで、高音に強い声を育てていくことができます。
スケール練習はピアノやアプリの音を使ってもよいですし、自分の声に集中して行うだけでも効果があります。
継続することで、音程が安定し、高音も響くようになります。
楽しく声を出しながら、自分のペースで続けていきましょう。
スケール練習は、高音を出すための大切な土台づくりになりますよ。
ウィスパーボイス練習
高い音がうまく響かないときは、「ウィスパーボイス練習(ささやき声の練習)」を取り入れるのも効果的です。
ウィスパーボイスとは、ささやくような小さな声のことで、声帯に強い息の圧をかけずに声を出す練習方法です。
この練習では、喉に力を入れずに、やさしく声を出す感覚を身につけることができます。
高い音を出そうとすると、つい力んでしまいがちですが、ウィスパーボイスで発声をすると、喉がリラックスし、自然な息の流れを感じられるようになります。
やり方はとても簡単です。
まずは深く息を吸って、息を細く長く吐きながら「はぁ〜」や「ふぅ〜」と声を出してみましょう。
そのときに、お腹の力で息をコントロールすることを意識します。
声は小さくてかまいません。
次に、短い言葉や音階をウィスパーボイスで言ってみましょう。
たとえば「ドレミファソ」とささやくように声を出していきます。
この練習をすると、声帯の無駄な力をぬき、高音を出すときの正しい息の流れがわかるようになります。
ウィスパーボイス練習は、毎日の発声練習の前に行うととても効果的です。
声がやさしくなり、響きのある高音へとつながっていきます。
無理をせず、少しずつ練習してみましょう。
ハミング練習
高い音が響かないと感じるときに、おすすめなのが「ハミング練習」です。
ハミングとは、口を閉じたまま「んー」と声を出すことです。
この練習をすると、声の響きを感じる力が自然と身につきます。
ハミングでは、声が口の中や鼻の奥、頭のほうに響くのを感じやすくなります。
この「響き」が、きれいな高音を出すためにとても大切なのです。
喉に力を入れずに、楽に声を響かせる感覚を覚えることができます。
やり方はとても簡単です。
まずは軽く口を閉じて、やさしく「んー」と声を出してみましょう。
このとき、おでこや鼻のあたりがふるえるような感覚があれば、響いている証拠です。
次に、音を少しずつ上げたり下げたりして、ハミングのままスケール練習をしてみましょう。
お腹でしっかり息を支えて、喉はリラックスしたままにするのがポイントです。
声が頭の中でひびいているような感覚を大切にしてください。
ハミング練習を続けることで、無理のない発声が身につき、高音も自然に響くようになります。
毎日の発声前に取り入れると、声の調子も整いやすくなりますよ。
やさしく、ていねいに練習することを心がけてみましょう。
録音してチェック
高い音がうまく響かないと感じたとき、自分の声を「録音してチェックする」ことがとても大切です。
自分ではしっかり出せていると思っていても、実は声がこもっていたり、響いていなかったりすることがあります。
録音して聞くことで、そのことに気づくことができるのです。
まずは、スマートフォンやタブレットなどの録音機能を使って、自分の歌声や発声練習の声を録音してみましょう。
緊張せず、いつも通りの声で大丈夫です。
録音が終わったら、静かな場所でゆっくり聞いてみてください。
「高い音が苦しそうに聞こえていないか」
「ちゃんと音がまっすぐに出ているか」
「声が鼻の奥や頭に響いているように聞こえるか」
などを意識して聞いてみると、自分の声のどこを直したらよいのかが見えてきます。
最初は自分の声を聞くのが恥ずかしいかもしれませんが、慣れてくるととても良い練習になります。
上達してくると、前よりも声がよく響いていることに気づけて、自信にもつながります。
録音してチェックすることは、目に見えない「声」を見えるようにする大事な方法です。
こつこつ続けて、自分の変化を楽しんでいきましょう。
高音が響かない改善方法4. 声帯の健康
適度な休息
高い音をきれいに出すためには、しっかりと「適度な休息」をとることが必要です。
声帯はとても小さな筋肉ですが、私たちが話したり歌ったりするときにたくさん働いています。
たくさん使いすぎると、声帯が疲れてしまい、声が出にくくなったり、高い音がかすれてしまったりすることがあります。
たとえば、長時間大きな声で話したり、練習をしすぎたりすると、声帯に負担がかかってしまいます。
ですので、練習をがんばることも大切ですが、それと同じくらい「声を休める時間」も大切なのです。
休息の方法としては、こまめに水を飲むことや、静かにすごす時間を作ることがあります。
また、夜はしっかり寝て、体も声帯もゆっくり休ませてあげましょう。
声が疲れているときには、無理に高い音を出そうとせず、やさしく発声することを心がけましょう。
少しの間声を休めることで、次の日にはすっきりとした声が戻ってくることも多いです。
高音をしっかり響かせるためには、練習と休憩のバランスがとても大切です。
声を大事にしながら、楽しく歌い続けていきましょう。
水分補給
高い音をきれいに出すためには、「水分補給」が大切です。
声帯は、のどの中にある小さな部分で、息が通るときにふるえて声をつくります。
この声帯が乾いてしまうと、スムーズに動かなくなってしまい、高い音が出にくくなったり、声がかすれたりしてしまいます。
水分が足りないと、声帯の表面がカサカサになり、無理に声を出そうとして喉に力が入ってしまうこともあります。
そうならないために、こまめに水を飲むことがとても大切です。
水分補給は、のどがかわいたと感じる前に行うのがポイントです。
少しずつ、何回かに分けて飲むようにすると、のどのうるおいが長く続きます。
冷たい水よりも、常温の水やぬるま湯が体にやさしいのでおすすめです。
また、ジュースやコーヒーは水分に見えますが、のどを乾燥させてしまうこともあるので、できれば水を選びましょう。
歌の練習中だけでなく、ふだんから水分をしっかりとることで、声帯の調子をよく保つことができます。
水分をしっかりとって、のどをうるおしながら、きれいに響く高い音を目指していきましょう。
高音が響かない改善方法5、心理的要因
自信の向上
高い音がうまく響かないとき、その原因は「心の状態」にあることもあります。
とくに大きな影響をあたえるのが、「自信のなさ」です。
「こんな高い音、本当に出るのかな…」と不安な気持ちで歌うと、体に力が入ってしまい、喉もかたくなってしまいます。
すると、せっかくの声がつまってしまい、きれいに響かなくなるのです。
では、どうすれば自信を持てるようになるのでしょうか?
一番の方法は、「少しずつできたことを自分で認める」ことです。
たとえば、昨日より少し高い音が出せた。
前より息が長く続いた。
そんな小さな変化に気づいて、「できた!」と感じることが自信になります。
また、自分の声を録音して聞いてみるのも良い方法です。
はじめは恥ずかしいかもしれませんが、自分の成長を客観的に感じることができるようになります。
そして、失敗しても大丈夫です。
高い音が出なかった日があっても、また明日チャレンジすればいいのです。
「うまくいかなくても、自分はがんばっている」と思えることが、自信につながります。
自信がついてくると、心も体もリラックスして、声も自然と響くようになります。
焦らず、自分のペースで少しずつ前に進んでいきましょう。
専門家のアドバイス
高い音がうまく出ないとき、自分ひとりで悩んでしまうことがあります。
そんなときは、「専門家のアドバイス」を受けることがとても助けになります。
歌や発声の先生は、声の出し方についてたくさん勉強していて、いろいろな人の声を聞いてきた経験があります。
だから、自分では気づけなかった「声のクセ」や「改善するポイント」を見つけてくれるのです。
たとえば、「喉に力が入りすぎているよ」「お腹の使い方を変えてみよう」など、ていねいに教えてくれます。
そして、自分に合った練習方法をアドバイスしてくれるので、安心して練習に取りくむことができます。
また、専門家に「大丈夫、あなたの声はちゃんと良くなるよ」と言ってもらえることで、心も元気になり、自信もついてきます。
その気持ちが、高い音を出すときの不安を減らしてくれるのです。
がんばってもうまくいかないときは、一度専門家に相談してみましょう。
自分の声をしっかり聞いてくれる人がいるだけで、心が軽くなります。
正しいアドバイスがあれば、遠回りせずに上達することができます。
ひとりで悩まず、信頼できる先生の力を借りて、楽しく声を育てていきましょう。
高音が響かない改善方法さいごに
高音が響かない原因は、「喉に力が入る」「腹式呼吸ができていない」「姿勢が悪い」「声の響きを意識していない」「自信が持てない」など、いくつかの要因が重なって起こることが多いです。
しかし、これらの原因は一つひとつ丁寧に向き合えば、必ず改善することができます。
本記事でご紹介した改善方法を実践することで、少しずつ高音が楽に、そして美しく響くようになります。
一朝一夕で変化を実感することは難しいかもしれませんが、正しい方法を継続していくことで、確実に声は変わっていきます。
高音が響かないと悩んでいる方も、あきらめずに日々の発声練習を続けてみてください。
時間をかけて丁寧に自分の声と向き合うことが、長く歌を楽しむための一番の近道です。
これからも声の健康を大切にしながら、のびのびと高音を響かせる発声を目指していきましょう。
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そして、あなたの声が美しく、または力強く変化するかどうかを、ぜひお試しください。
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