地声の声帯

地声の時、声帯は声帯靭帯と声帯粘膜が同時に動いている状態です。

声帯靭帯と声帯粘膜が同時に動くと声帯はシッカリ閉じられ、この状態の声は力強くシッカリした声に感じられます。

しかし、声帯はあまり伸展していませんので、高音は出にくい状態です。

表声の良いところは?

表声の良いところは声門閉鎖の強度が強い事です。
声門閉鎖とは声帯が閉じた状態の事を指します。

声門閉鎖の強度が強いとその分、力強い声になります。
その反面、声帯をあまり伸ばさないので、音域は狭く、声の疲労度が増え、すぐに声が枯れてしまうなどのデメリットがあります。

裏声の声帯

裏声の時、声帯は最大限に伸展し、高音が出やすい状態です。
ただ声帯靭帯は、ほとんど動かず、声帯粘膜だけが動いている状態です。
声帯粘膜しか動いていない状態だと、声帯はシッカリ閉じず、この状態の声は地声に比べると非常に弱く感じられます。

裏声の良いところは?

裏声の良いところは、声帯をしっかり伸ばす事ができるので、声のトーンの調整が容易になり、歌う時の音域が拡がります。
その反面、裏声時の声門閉鎖は弱く、非常に弱弱しい声になってしまいます。

なぜ裏声は弱々しいの?

裏声が弱々しいのは、裏声時の声門閉鎖が弱いからです。
声帯は2枚のヒダで息を吸っている時はのこ二枚のヒダがVの字のようになり、声を出している時は二枚のヒダが閉じた状態になります。
この声を出している時の二枚のヒダが閉じた状態を”声門閉鎖”と言います。

この声門閉鎖は表声の時と裏声とでは閉じ方に違いがあり、表声の時、声帯は太く短く声門閉鎖し、裏声の時、声帯は細く長く声門閉鎖します。
表声は普段から良く使いますが、裏声は普段ほとんど使いません。
ですので裏声は表声に比べて弱々しくて当然です。

歌が上手な人と裏声の関連性

私個人的に思う事は、歌が上手な方は共通して、表声だけで歌うのではなく、裏声もシッカリ使って歌っています。
歌が上手な方は普段から歌う時に裏声も使っているから、輪状甲状筋が常に鍛えられ、音程も安定し、高音もシッカリ出せるとも言えます。
普段から歌う時に裏声をシッカリ使い、輪状甲状筋を使い、鍛える事が音痴改善や高音の取得に繋がるのです☆

知らなかった!裏声の真実!高音取得のボイストレーニング

高音を出す為に裏声のボイトレをされている方も多いはず。
確かに裏声のボイストレーニングは高音の獲得に重要です。

私も若いころは裏声のボイトレをたくさん行いました笑
そんな日々、高音を出す為に裏声のボイストレーニングに励んでおられる皆さんにお尋ねします。
”裏声は一つだと思いますか?”実は裏声は一つではありません。

裏声を出す筋肉(輪状甲状筋)

裏声を出すためには”輪状甲状筋”が重要です。
輪状甲状筋とは声帯の下にある筋肉で輪状甲状筋が動くと声帯は薄く伸展し裏声が出るようになります。

なので裏声及び高音を出すには輪状甲状筋を鍛える事が重要です。
輪状甲状筋を鍛えるにはまずは喉に無駄な力を入れない事。
そして男性はオクターブで女性は5度の跳躍から発音はHOで跳躍した音で裏声を出すように練習すると輪状甲状筋は鍛えられます。

裏声の種類  ファルセット ヘッドボイス ミックスボイス

裏声の種類
ファルセット ヘッドボイス ミックスボイス裏声=ファルセットと考えている方が多いと思いますが、裏声にはファルセット、ヘッドボイス、ミックスボイスの3種類あり、裏声とはファルセット、ヘッドボイス、ミックスボイスの3種類の総称です。

今回は裏声の一種のファルセットについて。
ファルセット、ヘッドボイス、ミックスボイスの3種類の共通しての特徴は
裏声は輪状甲状筋が優位に動いている事です。

輪状甲状筋が優位に動けば声帯は伸展し、高音も容易に出せるようになります。
では裏声はファルセット、ヘッドボイス、ミックスボイスの3種類に分かれるのでしょうか?
理由はファルセット、ヘッドボイス、ミックスボイスそれぞれで声帯の閉じる力が違うからです。

裏声3種類の中で一番、声帯の閉じる力が弱いのはファルセット2番目はヘッドボイス、裏声3種類の中で一番、声帯の閉じる力が強いのがミックスボイス
このような事から裏声はファルセット、ヘッドボイス、ミックスボイスの3種類に分類されるのです。
ボイトレで積極的に裏声を出すようになれば、弱々しい裏声から解消されます。

裏声の真実①ファルセットとは?

ファルセットとは息漏れが多く芯がない弱々しい裏声です。
歌唱ではあまり使わない声であるように思います。
ただボイストレーニングでは高音取得の為に、ファルセットを使ったボイストレーニングを行いますので、ボイストレーニングでは重要な声です

え?ファルセットは裏声ではないの?

よく裏声とファルセットを混合している人がいます。
確かに裏声をファルセットをしっかり区別するような機会も少ないですから、ある程度しかたがないように思います。
ただ裏声とファルセットの違いをしっかり理解しておくと、ボイストレーニングを効果的に行う事に非常に役立ちます。

ファルセット=裏声は間違い?

ファルセット=裏声という風に勘違いしている方が結構いらっしゃるので、少し解説します。
裏声にはファルセット、ヘッドボイス、ミックスボイスの3種類があります。

ファルセットは弱弱しい裏声でミックスボイスは地声に限りなく近い強い裏声、ヘッドボイスはファルセットとミックスボイスの中間の強さの裏声です。
なのでファルセットは3種類ある裏声の一つなのです☆

裏声の真実②ヘッドボイスとは?

ヘッドボイスは息漏れはほとんど無く、ファルセットより芯がある声です。
ただ地声のような力強さはありません。

歌唱ではクラシックでよく使われているように思います。
またポップスやロックでも音楽表現として効果的に使っている歌手もいます。
ボイストレーニングでも高音取得でファルセットの次のステップとして、ヘッドボイスのボイストレーニングを行います。

裏声の真実③ミックスボイスについて

ミックスボイスは息漏れは無く芯が強く、地声のような力強さを持った声です。
ミックスボイスを使えるようになると、地声と裏声が一つに統一され、地声と裏声の差が分からなくなります。

超簡単解説!ミックスボイスの本当の意味

ミックスボイスとは、胸声、中声、頭声の3つの声区の中声にあたります。
別名ミドルボイスとも呼ばれていますが、今回はミックスボイスで統一します。
教科書のような説明をするとこのような説明にあるのですが笑

もう少し簡単に説明すると、声には大きく分けて表声(地声)、裏声の2種類あります。
ミックスボイスとは表声と裏声の中間の声です。

要するにミックスボイスとは表声の良いところと、
裏声の良いところを兼ね備えた声であると私は考えています。

ミックスボイスのメカニズム

声帯には大きく3つの動き方をします

①地声
②裏声
③地声→裏声→地声

ミックスボイスはまずは②の裏声の声帯の動きができるかどうかが重要です。
裏声の声帯の動きができれば、今度は裏声の状態で声帯の閉じる力を強化する。
裏声は声帯がシッカリ伸展しているので高音は出やすいですが、そのままだと声帯がシッカリ閉じていないので、弱弱しい声になります。

裏声でもしっかりした声を出すには裏声の状態で声帯を閉じる力を強化する必要があります。
裏声の状態で声帯がしっかり閉じていれば、地声と変わらない力強い声になります裏声で声帯がしっかり閉じている状態が、
いわゆる”ミックスボイス””と呼ばれる声なのです。

ミックスボイスの習得は必須?

私はミックスボイスは使えるようになると歌える曲の幅が広がるのでボイトレをされている方は是非、習得を目指してほしいのですが、歌唱においてミックスボイスで必ず歌わないといけないのかというと、そうではありません。
ミックスさせず表声だけで歌う事も別に問題はないです。

ただ個人差はありますが、歌える曲の幅は限られてくると思います。
どうしても表声だけで歌いたい方は表声を徹底的に鍛え、ミックスボイスで歌う事に抵抗の無い方はミックスボイスの習得を目指して日々のボイトレに励んで頂きたいです。

ミックスボイスの習得についてミックスボイスの習得には時間が必要です。
まぁ何事も技術の習得は時間が必要ですが。
ミックスボイスの習得の初期段階で重要な事は息漏れの声の練習。

ミックスボイスを獲得するのに必要な事・喉だけで歌わない

喉の力だけで低音、中音、高音を出そうとする方法では、ミックスボイスは出ません。
ミックスボイスを出す為には、呼吸筋、共鳴筋、声帯筋をバランスよく使いながら、歌う必要があります。
喉の力だけでは、呼吸筋と共鳴筋が動かないので、ミックスボイスが出ないのは当然です。

ですので、喉の力だけで歌っている方は、呼吸筋と共鳴筋を鍛え、活用しながら歌うようにして頂く必要があります。
また、その時に注意しなければいけないのが、低音と中音です。
低音と中音は地声で出せる音域です。
ゆえに喉だけの力で歌ってしまいがちになります。
低音と中音ほど、呼吸筋と共鳴筋を意識して歌って下さい。
呼吸筋と共鳴筋をしっかり意識し、活用して低音と中音を出せるようになれば、高音が楽に出せるようなります。

逆を言えば、低音と中音を喉だけの力で出していると、高音は楽に出ず、非常に苦しい高音になってしまいます。
これではミックスボイスになりません。
ミックスボイスのコツは喉の力だけで声を出すのでは無く、呼吸筋と共鳴筋もしっかり活用して歌う事
特に低音と中音を出す時は、呼吸筋と共鳴筋をしっかり活用して歌うようにすると、ミックスボイスで歌えるようになります。

 

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