ボイトレの基礎という言葉をよく聞きますが具体的にボイトレの基礎とは何なのでしょうか?
また正しい発声も具体的には何なのでしょうか?
ボイトレの基礎、正しい発声、何気なく使われている言葉ですが、それぞれの言葉の意味やその目的を理解してしてボイトレするのとそうでないのとでは効果が変わってきます。
今回はボイトレの基礎とは?正しい発声とは何か?というお話です。
正しいとは?
まず正しいとは何でしょうか?
辞書で正しいの意味を調べると
「道理にかなっている。事実に合っている。正確である。」
とあります。
私の個人的解釈になりますが、要は正しいとは
”理にかなっている”
という事だと私は考えます。
そしてさらに掘り下げていくと”理にかなっている”には”合理的”という意味もあり、
”合理的”には”無駄なく効率的であるさま”
という意味があります。
という事は正しい発声方法とは
”無駄なく効率的な発声方法”
という事になります。
無駄なく効率的な発声方法とは?
無駄なく効率的な発声方法を知るには、まずは声の生まれる仕組みを知る事が大切です。
声は適度に閉じられた声帯を息の力で振動させて生まれた声の原音を
・喉頭腔
・口腔、
・副鼻腔
などで共鳴させ生まれます。
この声の生まれる仕組みを知らないと、無駄が多く非効率的な発声方法になってしまいます。
声の生まれる仕組みを知らずに、声量を上げるために誰もいない河川敷で、ひたすらやみくもに大声を出していても声を枯らすだけで何の効果も無いのです。
正しく声量を上げるには
①息の力による声帯の振動数の上昇
②適切な声門閉鎖
③共鳴腔の確保
の3つの要素が必要です。
これら3つの要素を一つ一つクリアしていくと自然と声量が上がっていきます。
ボイトレの基礎の基礎
歌う時は常に息の流れを確保しなければいけません。
歌う時に息の流れが止まると正常な声帯振動が困難になり、喉に無駄な力が入り声が出しにくくなります。
息の流れを確保するには丹田や横隔膜などの呼吸筋を積極的に使う事が重要ですが、歌う時の姿勢も重要です。
歌う時は、いわゆる背筋を伸ばす姿勢が良いのですが、意外とどうすれば、いわゆる背筋を伸ばす姿勢になるのか分からない方が多いと思います。
また独学で、いわゆる背筋を伸ばした姿勢にしようとすると胸や肩が上がってしまったりして不自然な姿勢になり、かえって声が出しにくくなってる方も多いと思います。
このようになってしまう原因は、いわゆる背筋を伸ばす姿勢にするポイントをご存知でないからだと私は感じています。
いわゆる背筋を伸ばす姿勢になるポイントは体の前面ではなく体の背面であって、とりわけ腰の状態が重要になります。
いわゆる背筋を伸ばす姿勢になるには腰を伸ばします。
そうすると自然と胸が開き息の流れが確保され丹田や横隔膜などの呼吸筋の動きが活発になり声が出しやすくなるのです。
声が出しやすくなる意外な方法
レッスンをしていて、声を出し辛そうにしている生徒さんには共通点があります。
それは
「声を出している時のフォームが前屈みである事」
です。
まず
呼吸筋
共鳴筋
声帯関連筋
これら3つの力がバランスよく働く事で生まれます。
特に呼吸筋は声のベースになるので非常に重要で、良い声を出す為には常に呼吸筋を働かせて、息の流れを保持しなければいけません
声を出す時にフォームが前屈みになると鳩尾に力が入り息の流れが止まってしまいます。
息の流れが止まると声のベースが崩れますので声全体が崩れます。
建物も基礎建築がしっかりしていると少々の事があっても、その建物が崩れる事は無いと思いますが、基礎建築に問題があると、その建物は少々の事で崩れます。
声も同じで呼吸筋は、いわば声の基礎建築に当たりますので、呼吸筋を常に働かせる事は声を安定させる為に非常に重要な要素です。
呼吸筋を常に働かせるにはフォームも大事です。
ではどの様なフォームが良いのかというと背筋を伸ばすフォームです。
いわゆる良い姿勢と呼ばれるフォームですが、私個人的には腰を前に伸ばして頂くようにすると常に息の流れを確保可能なフォームになりますので、ご興味のある方は是非ご参考にして頂ければと思います。
発声の悩みから解放される時
ボイトレを行う上で目指すべきは、
「さあ歌うぞ!」
となった時に勝手に歌う為に必要な筋肉や器官が無意識に動くようになる事です。
そうするには呼吸筋や共鳴筋、声帯関連筋を一つ一つ取り上げ意識的にボイトレする事が大切です。
意識的にボイトレをすると次第に無意識の領域に降りていきます。
これは自転車と同じで、自転車も最初は乗り方からハンドルの持ち方、バランスの取り方など一つ一つ意識していたと思いますが、慣れてしまえば乗り方やハンドルの持ち方、バランスの取り方など意識しなくても乗れてしまいます。
これは乗り方からハンドルの持ち方、バランスの取り方など一つ一つ意識して練習した結果、それらが無意識の領域に降りてきたので、それらを意識しなくても乗れてしまうようになったのです。
ボイトレも同じで、最初は呼吸筋、共鳴筋、声帯関連筋、それらを一つ一つ取り上げ意識的にボイトレする必要がありますが、次第にそれらの筋肉や器官の動きが無意識の領域に降りてきます。
そうすると自転車に乗るように無意識に勝手に呼吸筋、共鳴筋、声帯関連筋が歌う時に動くようになり、発声の悩みから解放されるのです。
本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました。
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